辛かったつわりの症状も軽減されてくることが多いため、
ご飯がおいしく食べられるようになったという人も多いでしょう。
ではこの頃の胎児はどれくらい成長しているものなのでしょうか?
また性別は分かるものなのかを解説していきます。
妊娠16週目の時期の特徴
妊娠16週目というのは、妊娠5ヶ月の最初の週です。
胎児の大きさは約60~120gくらいに成長しています。
大体オレンジ1個分のサイズだと思ってもらうと良いでしょう。
妊婦さんのお腹も徐々に膨らんでいきます。
早い人ではこの頃から胎動を感じるという場合があります。
しかしこの頃の胎動は胎児がお腹を蹴ったりするようなものではなく、
まるで泡がはじけるような「ポコポコ」とした音が聞こえる程度です。
赤ちゃんにはどんな体の変化がある?
徐々に赤ちゃんの存在を実感し始める妊婦さんも増えてくるのですが、
この頃の胎児にはどういった体の変化が見られるのでしょうか?
まず触覚が完成します。
妊娠初期の段階で手足や大きな関節ができてくるのですが、中期になると細かい関節部分も出来上がってきます。
そのため胎児はよりスムーズな動きができるようになります。
神経系統もできあがって五感が発達し始めるので、活発に体を動かす中で自分の触れたものの感触も楽しんでいます。
肌の感触はもちろんのこと、産毛や髪の毛も生えてくることから体毛の感触なども感じています。
運が良ければエコーを見たときに、自分の顔や頭を触っている様子が見られるでしょう。
次に内蔵の発達の進行です。
胃や腸が発達し、胎児は呼吸の練習を始めます。
もちろん羊水の中なので空気を吸い込んだりするわけではありませんが、
羊水を飲んだり吐き出したりすることで、外の世界でも呼吸ができるように一生懸命練習をしています。
最後に爪が生えてくるようになるという変化です。
まだオレンジ1個分くらいのサイズしかない胎児ですが、この頃から爪が生えてくるようになるのです。
まだ大人のようにかたさはありませんが、柔らかい爪が少しずつ伸びていき、手の形が整っていきます。
胎児の性別はわかるの?
ママやパパの中には、生まれたときの楽しみとして性別を知らないままでいる人もいますが、
お腹の中の我が子が男の子なのか女の子なのかが気になるという人も多いでしょう。
性別が分かればこの段階から名前を考え始められますし、
ベビー用品を買いそろえる際にも性別が分かっていた方が選びやすくなります。
では胎児の性別はいつ頃から分かるものなのでしょうか?
実は胎児の性別は、受精の段階ですでに決まっています。
そのためお腹の中で成長していく中で、急に性別が変わるということはありません。
受精の段階で性別が決まっているので、その後の成長でも性別によって若干の違いがあります。
例えば妊娠初期の12週頃ですが、この時の胎児はまだ人の形をしていません。
体もまだ5cmほどしかなく、体の機能はまだまだ未発達です。
しかしこの段階で確認ができる外陰部の突起の仕方によって、男女の区別がつきます。
男の子の場合、外陰部が上向きに飛び出すような形になっています。
それに対し女の子は外陰部が下向きに飛び出しています。
内診で行う超音波検査の時に、胎児の向きなどの条件が良ければ、妊娠12週目でも性別が分かる可能性があります。
ただこの時の胎児の大きさはとても小さく、性別の違いをはっきりと判断するのが難しいため、
医師によっては性別判断ができたとしても、それがママやパパに伝えられることはほとんどありません。
胎児の性別は、一般的には妊娠7ヶ月(24週目あたり)で分かると言われています。
この頃には外性器がエコーにうつりやすいので、医師もはっきり確認できるのです。
しかし胎児の性別はもっと早い段階から決まっています。
外性器の形成の早さはもちろんのこと、胎児の成長スピードも個人差があるので、
早い人では16週でも分かることがあります。
性別の判別はエコーで性器の有無をチェックすることで判断されます。
エコーを見たときに胎児が足をくっつけた状態だったり、横を向いていたりすれば見えないので、
いつ頃分かるかは時期だけの問題ではなく、胎児のエコーへのうつり方も関係します。
性別を判断する方法とは
性別を判断する方法は、エコー検査での目視です。
チェックするポイントは2つあり、男性器の有無と、膀胱を示す黒い丸がいくつあるかなどで判断されます。
性器は男女で形が異なるので、その違いを見ればはっきり分かりますし、
膀胱に関しては黒い丸が男の子なら1つ、女の子なら2つというようにして判断します。
この2つのポイントが合致したときに、胎児がどちらなのかが分かるようになるのです。
エコーの種類で性別判断の確率は変化
お腹の中の胎児の様子を知るためにも、エコー検査は欠かせません。
しかしこのエコーにも様々な種類があります。
精度はもちろんのこと、見え方も違ってくるので、まずはそれぞれの違いについて理解しておきましょう。
まず2Dですが、これは縦と横に超音波をあてることにより、返ってきたデータを映像化したものです。
昔から使われてきたのがこの2Dで、胎児を平面的に見られます。
白黒映像で見ることが多いものが2Dだと思ってもらうと良いでしょう。
次に3Dですが、これは縦と横の超音波に、更に深さを加えて映像化したものです。
これによって奥行きが出るので、赤ちゃんを立体的に見られます。
胎児を立体的に見ることによって、顔立ちや体の膨らみ具合なども分かりやすくなりますし、性別判断もしやすくなります。
我が子の様子が分かりやすいこの3Dエコー写真は、記念としてとっておき、
実際に赤ちゃんが生まれた後に見比べてみるという人も多く見られます。
最後に4Dですが、縦、横、深さにさらに時間を加えたエコー技術です。
3D同様に胎児を立体的に見られるだけではなく、リアルタイムで様子が分かるのが特徴です。
つまり3Dの動画だと思ってもらえればイメージしやすいでしょう。
2Dは胎児の体の内部までしっかりチェックができるので、心臓はしっかり動いているかどうかなども分かります。
それに対し立体感がある3Dや4Dは、胎児の姿がリアルな状態で分かるというメリットがある反面、
表面状の情報しか得られず、心臓の動きや体の内部に異常がないかが分からないのです。
こういった理由から、通常のエコー検査では2Dが使用されることがほとんどです。
しかし性別の判断をするのであれば、立体的な映像の方が分かりやすいこともあります。
2Dでも確認ができますが、あえて確率を高めるためにも、
鮮明な映像が得られる3Dや4Dを使用することもあると覚えておきましょう。
この3Dや4Dのエコー技術は、どの病院でも扱っているわけではありません。
2Dしか扱っていないという病院もたくさんありますし、中には妊婦検診とは別料金とみなされる場合もあるので、
3Dや4Dのエコー検査を受けたい場合には、事前に導入している病院をリサーチしておくようにしましょう。
より確実に性別を知るには?
受精した段階で性別は決まっているとは言え、
正確な性別判断はある程度胎児が成長しないと判断が難しいものです。
条件が良ければ妊娠12週頃でも性別が分かると前述しましたが、
妊娠初期に近い段階であればあるほど、確実性は低くなります。
はっきりと性器の違いが確認できる、あるいは膀胱の黒丸の数が分かるというようになるためには、
胎児の体の発達を待つしかありません。
早く知りたいか、確実性が高い結果を知りたいのかを考えながら、医師に聞いてみると良いでしょう。
生まれてくるまでは性別はわからない
エコー検査による映像の見え方や、医師の見方で性別判断は行われますが、この結果は100%確実というわけではありません。
例えば性器が見えたので、医師が男の子だと判断したとします。
実際のエコー映像を見せて「ここが男の子の証ですよ」と説明されると、ママやパパも納得するでしょう。
しかし実は性器に見えていたものが、へその緒だったというケースも珍しくはありません。
実際に生まれてくると性器はなく、女の子だったと聞かされれば、ママもパパも驚きを隠せないでしょう。
前述した通り、お腹の中で成長していく段階で急に性別が変わるということはありません。
しかし胎児のうつり方によっては判断が難しい場合があります。
医師がはっきり性別を判断したとしても、それを100%信じるのではなく、
もしかしたら違う可能性もあると思っておきましょう。
妊娠16週目に入ったら聞いてみよう!
つわりの時に塩辛いものを欲すれば男の子の可能性が高い、お腹の出方が横に広ければ女の子の可能性が高いなど、
妊娠中には様々なジンクスがあります。
どれも信憑性があるわけではないのですが、胎児の性別が気になっているママやパパとしては、
こういったジンクスを気にしてしまう人もたくさんいます。
医学的に証明されていないジンクスに比べると、医師の目視による性別判断は信憑性が非常に高いと言えるでしょう。
生まれる前から100%確実な結果が分かるわけではありませんが、
どちらが生まれる確率が高いのかを知っておくことで、赤ちゃんの名前を考えたり、
ベビー用品を買ったりする楽しみができるでしょう。
これがストレスがたまりやすい妊婦さんを前向きな気持ちにさせてくれたり、
生まれてくることをより楽しみにさせてくれる要素にもなり得ます。
結果が確実かどうかはともかく、安定期に入ったら一度医師に性別を聞いてみると良いでしょう。
運が良ければこの段階で性別が判明する可能性があります。