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妊娠6ヶ月の母子の状態は?体の変化と過ごし方のコツ

妊娠6ヶ月は妊娠20〜23週にあたり、妊娠期間も折り返しに入った妊娠中期の頃です。
一般的にお母さんも赤ちゃんの状態も落ち着き、安定期と呼ばれる時期です。
赤ちゃんはどんどん成長し、外から見てもお腹が目立つようになります。
この時期はどのような状態なのか、詳しくみていきましょう。
妊婦6ヶ月

妊娠6ヶ月で起こる胎児の体の変化

妊娠6ヶ月は、胎児の成長が加速する時期です。
6ヶ月の後半にあたる妊娠23週にもなると、胎児の体重は約600g、身長は約30cmになります。

この時期は、生殖機能が発達して男女の違いが現れてくる頃です。
外性器はほとんど完成します。
男の子は精巣、女の子は卵巣ができるので、ホルモンの分泌が開始されます。
胎児の体は、全身に胎毛というものが生えていて羊水の刺激から守られていますが、
この頃になると胎脂というもので全身が覆われるようになります。
胎脂は、クリーム状で粘り気が強く、白ピンク色をしています。
胎脂の成分はほとんどが水分で、残りは脂質とタンパク質となっています。
その役目は胎毛と同じで、羊水の刺激や温度変化から身を守ることです。
出産時には、胎児が傷つかないように潤滑油の働きをして、産道を通りやすくしてくれます。
また、妊娠五ヶ月頃からは代謝機能も発達してくるので、胎児は自分で熱を発するようになり、
胎脂はその熱を逃がさないように守る働きもしています。
生まれたばかりの新生児のデリケートなお肌を乾燥から守る働きもあり、胎脂はとても重要な役割を果たしています。

見た目が新生児に近づくのもこの時期と言われています。
だんだん顔つきがしっかりしてくるので、人間らしい顔になります。
まつげや眉毛が生えはじめ、覆われていたまぶたが分かれて目が開きます。
目が開くことによって、まばたきができるようになります。
筋肉や骨格も発達し、手足も伸びるので動きも活発になります。

妊娠6ヶ月で起こる母親の体の変化

妊娠6ヶ月になると胎児の成長につれて、母体にも様々な変化が現れます。
マイナートラブルと言われる、妊娠中にみられる不快な症状に悩まされる妊婦さんも多くいます。

この時期になると、ほとんどの人が胎動を感じるようになります。
胎児の筋肉や骨格の発達や羊水の増加により、胎児はお腹の中で活発に動くことができるようになります。
胎動は胎児が元気に動いている証であり、親子のコミュニケーションにも繋がります。
胎動の感じ方は人それぞれですが、胎児が動いた時に子宮壁に手足があたることによって起こります。
「腸の中のガスがボコボコっと動く感じ」や「ドゴっと強く蹴られる感じ」等と表現されます。
この頃はまだお母さんが感じるだけで、周囲の人が触って胎動を感じるのはもう少し後になります。
また、いつもと違うところがよく動くと感じた時には、逆子になっている可能性もあります。
さらに妊娠後期に進むにつれて、徐々に回転等のダイナミックな動きをするようになります。

ホルモンの分泌により乳首が刺激に対して敏感になり、チクチクすると感じる人もいるようです。
体は母乳を出す準備をはじめているので、乳腺が発達して胸が大きくなり分泌液が出る人もいます。

同じくホルモンの影響で、便秘や痔になったり、皮膚に色素沈着が起こりやすくなります。
妊娠前は便秘に悩んだことのない人も、数日便秘が続くことがあります。
プロゲステロンというホルモンの働きで、食べ物に含まれる水分が大腸から吸収されやすくなり、
便が固くなることがあります。
また、子宮が徐々に大きくなることで腸を圧迫し、便秘になりがちです。
そして、固くなった便を出そうと無理をしていきんでしまうと痔になってしまうことがあります。
食物繊維が豊富な食べ物や水分をしっかりとるようにしましょう。
皮膚の色素沈着は、乳首が黒ずんだりします。
これは、急激に増える女性ホルモンによってメラニン色素が増加し、色素沈着が起こるためです。
産後に女性ホルモンの分泌が減ることで、メラニン色素が生成されなくなり、次第に色は薄くなります。

その他にも、子宮が大きくなることで血管が圧迫され足にむくみが出やすくなります。
また、お腹が大きくなり動く機会が減ることにより、
血液が循環しにくくなりむくむこともあるので、適度な運動が必要です。

妊娠6ヶ月になったら気にした方が良いこと

この時期に特に気を付けたいことは、体を冷やさないようにすることです。
妊娠するとホルモンバランスの変化や活動量が減ることで、血液が循環しにくくなり冷えを引き起こしやすくなります。
お母さんの体が冷えると、胎児にも十分な栄養がいかなくなったり、お腹の張りに繋がってしまうことがあります。
暖かい服装を心掛け、体を冷やさないことを意識しましょう。
また、ホルモンの影響でお肌も敏感になっているので、シミやそばかすができやすくなっています。
外に出る時は紫外線対策をして、しっかりと保湿することが重要です。

この時期から、おっぱいのケアをスタートします。
母乳を出すためには、乳管が開いている必要があります。
乳首のマッサージやおっぱい全体をマッサージして、赤ちゃんが吸いやすい乳首をつくり
産後スムーズに母乳を出すことを目的に行います。
また、妊娠線クリームを使ってお腹のケアも行いましょう。
しっかり保湿をすることで妊娠線ができるのを予防することができます。
クリームには様々な種類がありますが、お肌に優しいものを選びましょう。

妊娠後期に入ると、体調が不安定になり外出したり積極的に動くことができない可能性があります。
安定期の間に、先輩ママたちから情報収集をしておくと安心です。
ベビーグッズは、それぞれのグッズでいくつもの種類が販売されているので、
実際に使用した先輩ママ達の意見がとても役に立ちます。
性別が分かるこの時期から用意しはじめることで、ゆったりとした気持ちで出産をむかえることができます。

妊娠6ヶ月を迎えた後の過ごし方

お腹の中の赤ちゃんは、すでに聴覚が発達して外の音が聴こえています。
お腹に向かって優しく話しかけることで、お母さんの気持ちも穏やかになり、
赤ちゃんもお腹の中でリラックスすることができます。

また、徐々に体が重たくなるこの時期は、体重管理も大切です。
適度な運動を行い、体重が急に増加しないよう心掛けましょう。
体重が増えすぎてしまうと妊娠高血圧症候群になるリスクがあります。
適度な運動を行うことで、血液の循環を良くしてむくみを軽減することもできます。

地域の母親学級に参加するのも、体調が安定しているこの時期がおすすめです。
悩みを共有したり、友達を作ったりすることで、気分転換になります。
はじめての妊娠の場合は、妊娠後期の過ごし方や出産への心構え等を教えてもらうことで、気持ちも安定します。

食事のポイントは?

妊娠6ヶ月の妊婦さんに食事で気を付けて欲しいポイントは三つあります。

一つ目は、葉酸・タンパク質・カルシウム等の必要な栄養を意識して摂取することです。
特に葉酸は、タンパク質やカルシウムに比べて含まれる食材が限られていたり、
効率よく摂取することが難しいのでサプリ等を使用する人もいます。
葉酸は、ほうれん草や枝豆、モロヘイヤに多く含まれています。

二つ目は、規則正しく三食の食事を摂ることです。
バランスのとれた栄養を摂取するために、食事回数を減らさないようにします。
また、適度な運動を行うためにもエネルギーを蓄えましょう。

三つ目は、減塩を意識することです。
塩分の多い食事をとりすぎると、妊娠高血圧症候群になり胎児に悪影響が出たり、
腎臓に負担がかかってしまう可能性があります。
妊娠高血圧症候群になると、常位胎盤早期剥離を引き起こしたり、胎児の発育不全につながることになります。

仕事は辞めたほうがいいの?

妊娠6ヶ月は安定期であり、仕事を続けている妊婦さんもいます。
ただし、妊娠中は体調を崩す恐れがあるので、注意して仕事をする必要があります。
まず、妊娠中は突然気分が悪くなったりすることがあるので、車や自転車での通勤はしないようにしましょう。
万が一事故にあってしまうと、赤ちゃんにも影響を与えてしまう可能性もあります。
電車で通勤する場合は、できる限り座らせてもらうようにしましょう。
遠慮して妊娠していることを隠す人もいますが、
妊娠中期になると数十分立っているだけで気分が悪くなることもあります。
また、通勤時間帯は混雑していることが多いので、通勤時間も考慮する必要があります。

仕事中は、休憩時間を伸ばしてもらう等の配慮をしてもらいましょう。
妊娠中は体がとても疲れやすくなっています。
また、長時間同じ姿勢でいると体が冷えたりむくんだりするので注意が必要です。

そして、退職をする場合には引き継ぎや身の回りの整理等の準備を始めたり、
産休の場合は産休時期について考えましょう。
安定期のうちにできることをやっておくと、急に体調が悪くなった時も安心です。
普段から上司や同僚に仕事のことを話しておくのも良いですね。

夫ができるサポートは?

妻が妊娠中、夫は自分にできることはほとんどないと思いがちですが、日常生活でサポートできることはたくさんあります。
妊娠中は体が重たくなり、これまで普通に出来ていたことをするのも大変な時があります。

例えば、マタニティフォトの予約や病院の予約等をしてくれるだけでも助かります
携帯電話の画面をずっとみているのが辛くなる時期もあるので、
代わりに調べ物をしてくれるだけでも負担が軽減されます。

妻に負担がかかりやすい家事や買い物は、積極的に協力するようにしましょう。
重たいものを持つ作業も妊娠中の体に負担がかかります。

休みの日や早く仕事が終わった時は、一緒に散歩等の運動をするのもおすすめです。
散歩しながら、子どものことや日常のことを話す時間をとることで、夫婦のコミュニケーションも図ることができます。

現在はバースプランを立てる人も多いので、計画を立てる際にも積極的に関わりましょう。
夫が立会いをするかどうかやへその緒をきるかどうか等の内容があります。

両親学級への参加は、妊娠や出産について考えることができる良い機会です。
両親学級では、妊婦体験や沐浴体験をしたり、先輩夫婦から話を聞いたりすることができます。
妻から聞いていても、子どもが生まれることになかなか実感が湧かなかった人も、両親学級で実感が出てくるようです。

出産は一生に数回あるかないかの貴重な機会なので、
妻に任せきりにせず何事も興味を持って関わりましょう。

妊娠後期や出産後に向けての準備を!

安定期の妊娠6ヶ月を過ぎると、すぐに妊娠後期が近づいてきて、あっという間に出産をむかえます。
妊娠後期になると、お腹はますます大きくなり、体調も不安定になりがちです。
今のうちに必要なものを揃えたり、調べものをしたり今後に向けての準備を徹底しておきましょう。
行動範囲も狭くなりがちなので、友人と会って気分転換をするのも良いですね。
妊娠期間中はストレスが溜まることもありますが、
比較的体調が安定しているこの時期を楽しんで充実したものにしましょう。

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