特に、産後は赤ちゃんの夜泣きで寝不足だったり授乳などで時間を取られてしまい、
自分自身の身だしなみにかける時間が短くなってしまいます。
そこで、ショートヘアとロングヘアのどちらが産後の髪型に最適なのか、
それぞれメリットや注意点が異なりますので、特徴をみていきましょう。
産後は抜け毛があるって本当？
本当です。
出産して数ヶ月経つと徐々に髪の毛が抜け始め、その抜ける期間は半年から１年程続きます。
それには産前産後の女性ホルモンの分泌量が大きく関係しています。
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンという種類のホルモンがありますが、
妊娠するとどちらの女性ホルモンも分泌量が増えます。
それは赤ちゃんをお腹の中で育てる時に必要なホルモンの為、妊娠中は一時的に分泌が増えるのですが、
赤ちゃんを出産してしばらくするとホルモンバランスが崩れ始め、女性ホルモンの量が急激に少なくなります。
エストロゲンというホルモンは髪の毛の成長期に影響を与え、成長期を持続させるといった特徴があると言われています。
またプロゲステロンというホルモンが増える事によって、妊娠中は髪の毛があまり抜けずに守られています。
しかし産後それらのホルモンが減少すると、徐々に髪の毛が抜け始めます。
この抜ける髪の毛の量にびっくりして心配になってしまう方もいますが、
妊娠中には女性ホルモンが多く分泌されていた事によって抜けていなかった髪の毛が、
産後女性ホルモンの分泌が減少して通常の量に戻ってくると一気に抜け始める為、産後には沢山の抜け毛があるのです。
それは自然な事ですし、産後は誰にでも起こる事なので安心して下さい。
しかし、その産後の抜け毛の期間は半年から１年にも及ぶ為、
少しでも抜け毛の量を減らす為に様々な対策をする必要があります。
それにはまず大豆製品や葉酸を摂取するように心がける事。
これは大豆に含まれるイソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをしてくれる事や、
大豆などの良質なタンパク質と葉酸などに含まれるビタミンB群とを一緒に摂取する事で、
質の良い髪の毛が育成される手助けになります。
また、産後は時間がなく自分の食事がおろそかになったり、授乳をしている方は栄養が母乳にまわってしまい、
髪の毛にまで栄養がまわらず髪の毛の質が悪くなる事も考えられます。
できる限りで構いませんので、産後は自分の食事の栄養バランスも気にするようにしましょう。
そして、ホルモンバランスが通常に戻る事で髪の毛が抜けてしまう事は仕方のない事なのですが、
それ以外にも産後は赤ちゃんの夜泣きや頻繁な授乳でなかなか睡眠が取れず、疲れやストレスも溜まりがちです。
髪の毛は睡眠不足やストレスなども抜け毛の原因となります。
赤ちゃんが寝た時は少しでも一緒に横になって睡眠時間を確保したり、
誰かに話を聞いてもらうなどしてストレスを溜めない事も大切です。
また、日々の赤ちゃんのお風呂の時間や夜寝かしつけをする時間を一定にして、赤ちゃんに毎日の生活リズムを作ってあげ、
自分も赤ちゃんと一緒に規則正しい生活を心がける事も大切です。
そして洗髪をする時には頭皮や毛穴に汚れを溜めない為にも正しく洗髪をし、
抜け毛対策として抜け毛予防シャンプーを使ったり、
産後の女性用の育毛剤を使用する事なども選択肢に入れておいくと良いでしょう。
また、時間がある時は頭皮のマッサージをすると頭皮にまで血流がまわり、栄養が行き渡りやすくなります。
産後の抜け毛は一時的なもので、抜ける量には個人差はありますが出産した方はみんな経験する事です。
あまり気にしすぎずに、適切に対処する事が大切です。
ショートヘアにするメリット
ショートヘアの最大のメリットは髪を洗う時間や乾かす時にかかる時間が短くて済むという事です。
赤ちゃんと一緒にお風呂に入ると赤ちゃんから目を離せない為に、
自分の髪や体は急いで洗って済ませるという方が多いですが、
ショートヘアだと短い時間で髪の毛を洗ったり乾かす事ができる為、とても助かります。
また、授乳中や抱っこの時に赤ちゃんに髪の毛がかかる心配が無い事や、
赤ちゃんに引っ張られたり口に入れられたりして、髪の毛を遊び道具にされないというメリットもあります。
赤ちゃんは何にでも興味を持ち、目に付いたものには手を出し引っ張り、そして何でも口に入れてしまいます。
ショートヘアだとそのような事にならずに済む為安心です。
そしてショートヘアは、産後の抜け毛が多い時期も抜け落ちた髪の毛が気になりにくいです。
ショートヘアでもロングヘアの時と比べて抜ける髪の毛の本数は変わりありませんが、
１本１本の長さが短い分、床に落ちた時の髪の毛の存在感が違います。
産後の床に落ちる長い髪の毛が気になるからバッサリとショートヘアにしたという方もいるくらいです。
ショートヘアの注意点
ショートヘアはロングヘアに比べて寝ぐせがつきやすく、しかも目立ちやすいです。
寝ぐせを直す為に髪の毛を濡らしたりミストなどで整える必要があります。
また、髪の毛が広がったりして出かける前に髪型がまとまらず、
スタイリングに時間がかかってしまうという事も考えられます。
ショートヘアは少し髪の毛が伸びるだけでも髪型のバランスが崩れてしまう為、
定期的に美容院に行って髪型を整える必要があるという点も注意点としてあげられます。
ロングヘアにするメリット
ロングヘアの最大のメリットは髪の毛を結べるという事です。
出かける時に時間がなければ、パッと一つに結んで出かける事ができますし、
ボサボサ頭の時に突然の来客があっても結んでしまえばすぐに対応可能になります。
ロングヘアはショートヘアよりも寝ぐせがつきにくく、また髪が長い事で重さがあり、
髪の毛が広がりにくくなる為スタイリングにあまり時間がかからないというメリットもあります。
そして、たとえ産後忙しくて美容院に行くまでに間隔があいてしまったとしても、
髪型のバランスは大きくは崩れにくいです。
ロングヘアの注意点
ロングヘアの方の注意点は、髪の毛を洗う時間や乾かすことにかかる時間がショートヘアに比べて必要な事です。
また、髪の毛を結ばないと赤ちゃんを抱っこした時や授乳中に邪魔になりやすく、
ふとした時に赤ちゃんに引っ張られてしまったり、
また抱っこ紐を使っておんぶをした時には特に赤ちゃんの顔に髪の毛がかかりやすい為、
結んでまとめるかクリップで留めるなどの対策が必要になります。
また、ロングヘアは髪の毛のケアを怠るとダメージが目立ちやすい事も注意点になります。
赤ちゃんが泣いていると、お風呂中やお風呂上がりに自分の髪の毛のケアをする時間が取れない事も多くなりますが、
ダメージをさせない為にも、お風呂から出た後も洗い流さないトリートメントで保護したり、
髪の毛をドライヤーでしっかりと乾かす事が必要です。
そして、抜けた髪の毛の長さが長い分、産後の抜け毛が多い時期には床に抜け落ちた髪の毛が目立って気になったり、
排水溝に溜まる髪の毛の量にびっくりしたりもします。
慣れている髪型がベスト？
普段ロングヘアの人がバッサリとショートヘアにすると、手入れの方法の違いに戸惑う事も多いでしょう。
特に産後は自分にかける時間が限られている為、
楽になりたくてバッサリとショートヘアにしたのに、逆に時間がかかってしまうという事にもなりかねません。
産後に手入れの方法が分からずにオロオロするよりも、
普段からショートヘアだった方はショートヘアで、ロングヘアだった方はロングヘアで、
といったように、自分が普段慣れている髪型の方が手入れの方法も理解している為、楽です。
出産してから美容院に行くタイミング
できれば出産前の段階で髪の毛を切ったり整えたりできれば良いですが、
お腹が大きくて外出しにくかったり、体調によっては美容院に行けない場合もあります。
産後に美容院に行くタイミングは、赤ちゃんのタイミングと自分の体調を考慮して、決して無理をしない事が大切です。
赤ちゃんのタイミングとは、機嫌や体調の他にも
母乳で育てている場合は授乳間隔がせめて２時間くらいはあくようになるまで待った方が良いです。
美容院に行くにはカットにかかる時間や美容院までの往復の時間も考慮し、その時間も計算に入れておきましょう。
念の為、赤ちゃんがミルクも飲めるように慣れさせておいたり、
出かける前に母乳を絞っておいて、預ける方に赤ちゃんが泣いたら飲ませてもらうように頼むなど、
準備をしておくと安心でしょう。
また、産後すぐは長時間美容院に滞在する事が難しい為、
カラーリングやパーマなどのメニューは選べずにカットのみしかできない事が多いです。
産後に美容院でヘアカラーができないと、
元々明るめのヘアカラーをしていた方は根元が伸びて色の違いが気になるかもしれません。
妊娠中の体調にもよりますが、元々明るめのヘアカラーをしていた方は、
産前に少し暗めの色に染めておけば産後しばらくヘアカラーができなくても気になりにくくなります。
ただし、妊娠中は肌が敏感になる方も多く、カラー剤が頭皮のかぶれの原因になる事もあります。
美容師さんに妊娠中である事を伝え、心配であれば頭皮から少し離してカラー剤を塗布してもらうと安心でしょう。
手入れのしやすさがもっとも重要！
出産を期に髪の毛をバッサリ切るべきか、それともロングヘアで必要になれば結ぶようにするべきか迷いますよね。
ショートヘアもロングヘアも、どちらにも良い点があります。
産後しばらくは、赤ちゃんのお世話で想像以上に自分にかける時間が取れません。
思うようにスタイリングができなくてイライラしない為にも、産後の髪型は手入れのしやすさで選ぶ事が最も重要です。
その為、ショートヘアにするかロングヘアにするかは、
どちらが自分自身が慣れているか、より扱いやすいと思うかを基準にして選ぶようにしましょう。
睡眠不足で体力的にも疲れてしまいやすい産後ですが、手入れのしやすい髪型で乗り越えたいですね。
