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妊婦はグラノーラはOK?メリットはある?

麦や玄米、とうもろこしなどの穀物で作られたグラノーラは、
手軽にお腹を満たせると朝食やおやつに口にする方も多いのではないでしょうか。
牛乳やヨーグルトをかければカルシウムも取れ、いいことづくめのようでもありますが、
実際のところ妊娠中にグラノーラを食べるとどのような影響があるのでしょうか。
妊娠中の栄養面やカロリーの問題も含め、メリット・デメリットを見ていきましょう。
グラノーラ

まずグラノーラって?

コーンフレークやシリアルなど、数あるシリアル食品の中でも近年人気を集めているのがグラノーラです。
グラノーラは、玄米やオーツ麦などの穀物を加工したものと、
ナッツなどを砂糖や蜂蜜などのシロップで混ぜ、オーブンで焼いて作られています。

グラノーラというと、シリアルにドライフルーツが混ざったものを想像する方が多いのではないでしょうか。
ドライフルーツが入っているものは、グラノーラの中でも「フルーツグラノーラ」と呼び、
「グラノーラ」はドライフルーツの入っていないものを指します

食べ方としては牛乳をかけて食べるのが一般的ですが、
中にはヨーグルトをかけたり、豆乳をかけたり、甘味を増すために蜂蜜をかけたりする人もいるようです。
もしくは何もかけずそのまま食べても、もともと味がついているので美味しく食べられます。
様々な食べ方が楽しめるのもグラノーラの魅力と言えるでしょう。

グラノーラと牛乳さえあれば手軽に朝食やおやつに利用でき、またこれだけで様々な栄養を一度に摂取できると、
その手軽さや栄養面から、栄養バランスの偏りがちな現代人や健康志向の人たちから人気を集めています。

妊婦がグラノーラを食べるメリット

グラノーラは栄養価も高く、切ったり焼いたりなどの手間もなくすぐに食べられるのが嬉しい食品ですが、
妊婦にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは3つのメリットを紹介します。

まず、便秘対策になる、というメリットです。
グラノーラの原料は麦や玄米といった食材で、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は便秘解消に効果があると知られており、
食物繊維が豊富に含まれるグラノーラは、便秘対策に持ってこいの食品だと言えるでしょう。
妊娠中は便秘になりやすいと言われています。
それは、妊娠中のホルモンの影響で腸のぜんどう運動が低下する「弛緩性便秘」
また子宮が大きくなることで腸が圧迫され、便が進みにくくなる「直腸性便秘」などに限らず、
運動不足やつわりで食事が取れないために便秘になるなど、妊婦には便秘になる要素が数多くあります。
そんな妊婦の便秘対策に、食物繊維の豊富なグラノーラは強い味方となってくれるでしょう。

次に、手軽に体重管理のための食事が取れるというメリットが挙げられます。
妊婦にとって体重管理は切り離せない問題です。
増えなくても問題、増えすぎても問題で、つわりの重い人は体重が減ってしまうことに不安を抱き、
反対に食べづわりの人は体重が驚くほど増えていくことに恐れを抱くものです。
妊娠中に太りすぎると妊娠高血圧症や妊娠糖尿病などにもかかりやすくなったり、
産道が狭くなり、難産の原因となる場合もあるといいます。
いくら体重管理のためだからといって栄養価の低いものを食べ続けるのも、かえって身体を壊す原因ともなりかねません。
あれもこれもと食べるわけにはいかない妊婦だからこそ、グラノーラは豊富な栄養素を含んでおり、
体重管理のための食事にぴったりだと言えるでしょう。

3つめのメリットとしては、上に述べたようにさまざまな栄養素を効率的に取れることです。
では実際に、グラノーラにはどれくらいの栄養素が含まれているのでしょうか。
食物繊維はもちろんですが、鉄分も豊富です。
妊婦にとって鉄分は、母体だけでなくお腹の中の赤ちゃんの成長にも重要な栄養素でもあります。
妊娠中期では妊娠していない時のおよそ2倍の鉄分を摂取する必要があると言われており、
日頃から積極的に鉄分を取るよう心がける必要があります。
しかし、非妊娠時の2倍もの量を摂取するのは難しいことでしょう。
グラノーラに含まれるオーツ麦には非常に多くの鉄分が含まれており、
その量は鉄分が豊富なことで知られているほうれん草の10倍にも当たるそうです。
穀物の中で高い鉄分含有量を誇るオーツ麦が原料のグラノーラは、
妊婦にとって鉄分摂取に欠かせない存在と言えるでしょう。

妊婦がグラノーラを食べるデメリット

妊婦にとってグラノーラが魅力的であるということを説明しましたが、デメリットはあるのでしょうか。
妊婦にとって必要な栄養を補え、便秘対策の強い味方ともなるグラノーラですが、デメリットが2つ存在します。

まず、葉酸の含有量が少ないことです。
葉酸は妊娠中、特に妊娠初期に摂取する必要がある栄養素で、
欠乏するとお腹の赤ちゃんの神経管閉鎖症のリスクが高まり、重度の場合は赤ちゃんが死に至ることもあります。
葉酸を摂取することで防げる可能性が高いため、厚生労働省は葉酸の積極的な摂取を奨励しています。
しかし、この妊婦にとって重要な栄養素がグラノーラには不足しているため、グラノーラ以外で摂取する必要があります。
葉酸は緑黄色野菜や果物に含まれていますが、サプリメントで摂取している方が多いようです。

次に、市販品のグラノーラは糖分が多く、そのため太りやすくなる、
妊娠糖尿病のリスクが上がる可能性がデメリットとして挙げられます。
グラノーラの原料であるオーツ麦にはたくさんの糖質が含まれており、
さらに市販品の多くはグラノーラにドライフルーツの入ったフルーツグラノーラがほとんどで、砂糖も使用されています。
砂糖や糖質は体重増加に繋がる要素とも言え、過剰摂取には注意が必要です。
妊娠糖尿病は妊娠中に現れる、糖尿病ほどではない糖代謝異常で、今まで健康だった人でもなる可能性があります。
妊娠糖尿病の原因は様々ですが、急激な体重増加による血糖値の上昇が可能性として考えられています。
糖分の取り過ぎによって体重の増加や血糖値の上昇が妊娠糖尿病を引き起こす場合もあるため、
気になる方はグラノーラの摂取量を制限したり、数日おきに食べるなどの工夫をしてみるといいでしょう。

グラノーラに含まれる栄養素って?

妊婦にとってのグラノーラのメリット・デメリットを紹介しましたが、
そもそもグラノーラに含まれる栄養素はどのようなものがあり、身体にどのような作用を及ぼすのでしょうか。
ここではグラノーラに含まれる代表的な4つの栄養素について紹介します。

まず1つ目の栄養素は、メリットでも登場した食物繊維です。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
整腸作用があり、便秘に効果を及ぼすのは不溶性食物繊維で、
水溶性食物繊維は血中コレステロール値を下げたり、血糖値の急上昇を抑える働きがあり、
グラノーラにはこのどちらの食物繊維もバランス良く含まれています。

2つ目の栄養素は、カルシウムです。
グラノーラは一般的に牛乳をかけて食べることから、牛乳に含まれるカルシウムを摂取することができます。
胎児の骨・歯の形成に欠かせない栄養素であるカルシウムは
不足しがちな栄養素とも言われていますが、グラノーラで手軽に摂取できるでしょう。

3つ目は、ビタミンAです。
妊娠中のビタミンAの過剰摂取はお腹の赤ちゃんの先天性異常を引き起こす可能性が指摘されていますが、
これは2種類に分けられるビタミンAの「レチノール」と「βカロテン」のうち、「レチノール」の方であり、
グラノーラに含まれているのは「βカロテン」のため妊娠中に食べても問題ありません。
ビタミンAは、抗酸化作用・免疫機能を上げる効果があります。

4つ目は、ビタミンB群で、グラノーラのオーツ麦や玄米に多く含まれる栄養素です。
ビタミンB群の効果としては、疲労回復・貧血防止があります。

フルーツグラノーラはNG!

栄養面からも、葉酸以外は申し分ないグラノーラですが、
グラノーラと名はつくものの、フルーツグラノーラには注意が必要です。
フルーツグラノーラはドライフルーツが入ったグラノーラで、
市販品の多くがこのフルーツグラノーラと言っても過言ではありません。
彩りもよく、フルーツの甘味が食欲をそそるのですが、妊娠中には要注意な食品と言えます。
その理由としては、フルーツグラノーラにはグラノーラと比較して特に砂糖が多く入っている点、また添加物が多い点
さらに便秘予防にはなっても便秘解消になるほどの効果はない点が挙げられます。
多くの製品で甘味料が使用されているため、
急激な体重増加や妊娠糖尿病を予防するためにも、食べ過ぎには気をつけましょう。
また、市販されているグラノーラには食品添加物として、乳化剤や酸味料が使用されています。
いずれも安全性は確かですが、過剰摂取は避けた方が無難でしょう。
便秘予防に関しては、食物繊維は豊富なため予防の効果はありますが、
便秘は妊娠中のホルモンバランスやストレス、生活習慣など様々な要因が重なって起こっているため、
根本的な便秘解消のためには原因をはっきりさせる必要があります。

妊娠初期は特に要注意!?

妊娠初期にぜひ摂取したい栄養素として、葉酸があります。
葉酸を摂取することで、お腹の赤ちゃんが
無脳症・二分脊椎症といった先天性異常にかかるリスクが軽減されると言われています。
この無脳症・二分脊椎症になるリスクを減らすために摂取するのに望ましい時期は、
妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間、すなわち妊娠が判明する前から妊娠初期だそうです。
グラノーラには葉酸はわずかにしか含まれておらず、
妊娠初期にグラノーラを食べても十分な量の葉酸が摂取できません。
葉酸が不足すると無脳症・二分脊椎症といった先天性異常のリスクが高まるため、
毎日のようにグラノーラを食べ、必要な栄養素である葉酸を摂取する機会を逃してしまうのは危険です。
グラノーラは妊娠中の強い味方ではありますが、
妊娠初期には葉酸を豊富に含んだ食材を食べるように心がけましょう。

グラノーラと合わせて葉酸を取るのも良い

葉酸の不足は気になるけれど、グラノーラも食べたい、という場合もあるでしょう。
妊娠初期であれば、つわりで口にできる食べ物がほとんどない、というケースも少なくありません。
数少ない口にできる食材の中にグラノーラがあるのであれば、
葉酸が気になるから、と何も食べないよりは、口にできるものだけでも食べることが大切です。
葉酸はサプリメントもたくさんあるため、
食品での摂取だけでなくサプリメントによる摂取も検討してみてもいいかもしれません。
グラノーラと合わせて葉酸を取れば、不安な葉酸不足も解消され、
グラノーラで鉄分や食物繊維も豊富に取れます。
グラノーラを食べることが楽しみと思えるほどであれば、ストレス解消にもなるでしょう。
身体的な変化やホルモンバランスの変化による精神面への影響など、妊娠中は様々なストレスを受けています。
その中でのストレス解消は、お腹の赤ちゃんのためにも、健やかな妊娠生活を送る上でも大切なことです。

糖分過多と葉酸不足に気をつけよう!

妊娠中に気をつけたい妊娠高血圧症、妊娠糖尿病の予防のためにも、
糖分の過剰摂取はなるべく控えたいところです。
市販のグラノーラはドライフルーツが入っていたり砂糖を使用しているため、
一日の食事のバランスを見て摂取量を決めるといいでしょう。
もしくは、グラノーラ専門店では砂糖や添加物不使用のグラノーラが販売されているため、
天然の素材のものを探してみるのもいいかもしれません。
妊娠中は食べるものにも気を遣いますが、まずは食べられるものを、
その上で必要な栄養素を踏まえてバランスの良い食事を取るのが理想と言えるでしょう。
妊娠初期に必要な栄養素である葉酸は食品やサプリメントから不足のないように摂取し、
先天性障害のリスクを軽減することも忘れないようにしましょう。
妊娠期間中、お腹の赤ちゃんを思えばこそ食事にも慎重になりがちです。
あれもこれもとバランス良く食べることに悩みますが、一番はおいしく楽しく食べられることです。
あっという間の妊娠期間、楽しむことを忘れずに過ごしてください。

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